Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
「さあ、もう十分だ。お茶をのんで、帰るんです」
茶をのみながら伸子はそろそろ自分のかえる時間も気になりはじめた。
「何時ごろかしら」
素子が腕時計を見た。
「おや、もうこんなかい」
間もなく十二時になろうとしているところだった。
伸子はピオニェールのなりをした少年とつれ立ってパッサージ・ホテルを出た。トゥウェルスカヤ通りを、猟人広場の方へおりた。
「アストージェンカへは、ストラスナーヤからも行けますよ」
「知ってるわ」
「ストラスナーヤから行きましょうよ。――いやですか?」
「わたしには遠まわりする必要がないのよ」
ストラスナーヤ広場は、夜のモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の繁華なところとされているかわり、いろんなことのある場所としても知られていた。伸子は、ストラスナーヤをまわって行こうと云った少年の言葉を自然にきけなかった。足早に猟人広場の停留場へ行こうとして、伸子は雪のつもったごろた石の間で防寒靴をすべらせた。
「気をつけなさい!」
ピオニェールは大人らしく叫んで伸子の腕をささえた。そして、彼が支えた方の手にもっていて、すべったとき伸子がそれをおとしそうにした茶色の小型ハンド・バッグを、