Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
神となりし吾子は知るらんわが心、泣きつつも笑み、笑みつつも泣く。」
読みながら伸子は暗さを感じ、危惧をおぼえた。ここでは、若い二人に与える祝福という表現をおおうもっとリアルな雲が湧きたっている。母がしんから和一郎と小枝の結婚を歓迎していない感じがむき出されていた。伸子には書いてよこさない何かの考えを多計代としてもっている。そしてそれは彼にしかわかってもらえない、とされているのだった。
伸子は唇を酸っぱさで小さく引緊めたような表情になりながら読みすすんだ。結婚式は親類の者ばかりでごく内輪に行い、おなじ顔ぶれで星ヶ岡茶寮の披露をやるとかかれていた。予定されている客の顔ぶれを見て、伸子は、おそらく招かれる親戚たちにしろいささか拍子はずれだろうと思った。日ごろ佐々家のあととりとして、うちの運転手が和一郎を若様とよぶのさえやめさせきらない多計代。泰造の仕事の上の後継者として、泰造の引き立てようが足りないと不満をもらす多計代。その多計代が、和一郎の結婚式を仰々しく行えば、馬鹿らしいにせよ、言わばあのお母さんだからとわかる話だった。そんなに内輪にする理由として、このたびのヨーロッパ旅行に若夫婦と同伴するについては経費も莫大なことだから、と多計代はかいている。