Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

中館のこころもちはモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)に来ていたときより、ずっと実際的な問題にみたされている。伸子はベルリンへ来て間もなくそれに気づいていた。モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)で会ったときは、ふるい歌舞伎の世界にいたたまれなくなって、そこから脱出しようとしていた長原吉之助の方が思いつめていた。あれからベルリンへかえって、七八ヵ月の生活が中館公一郎に何を経験させたかは、伸子にはかり知られないことだった。しかし、川瀬勇との話しぶりは、いつも会っていて、何か継続的な問題について論じあっている友達同士のもの云いであり、省略の中に二人に通じる何か根本的な問題がふれられていることを、伸子に感じさせるのだった。

「――実際、映画や演劇って奴は、ギリギリまで近代企業でいやがるからね」

眼玉の大きい顔を平手で撫でて、川瀬勇はいまいましそうに巻き舌をつかった。

「ドイツ映画にしたって、もう底をついたさ。エロティシズムにしろ、異常神経にしろ、マンネリズムだ。パプストにしたってうぬぼれるがものはありゃしないんだ。そうかって、一方じゃラムベル・ウォルフでもう限界なんだから」