Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
ドーリヤ・ツィンは、今夜七時から友達のところの誕生祝いに出かける。二三人の仲間が誘いに来るのを秋山の室で待ち合わせることになっているのだそうだった。ドーリヤ自身は何も云わなかった。秋山がそのことを話した。そして、
「もう何時ごろでしょうかね」
時計をみるようにした。伸子は、ひき上げる時だということを知った。秋山は、自分のところへ誰か訪ねて来るとき、伸子たちがいあわすことを好まなかった。いつも、自然に伸子たちが遠慮する空気をつくった。
「じゃ、また」
伸子が椅子から立ちかけると、ドーリヤが思いがけないという顔で伸子と秋山を見くらべながら、自分も腰を浮かして、
「なぜですか?」
と尻あがりの外国人のアクセントで云った。
「どうぞ。どうぞ。サッサさん。時間どっさりあります。わたくし、サッサさんの日本語きくのうれしいです。ほんとにうつくしいです」
秋山はしかし格別引きとめようともしないで、立ったままでいる伸子に、
「ああ、おとといニキーチナ夫人のところへ行きましたらね、どうしてあなたがたが来ないかと云っていましたよ」
「そうお――……」
「行かれたらいいですよ、なかなかいろいろの作家が来て興味がありますよ」