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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

和一郎は、憤懣にたえない若い男の口元の表情で、むきだしにそのいきさつを姉に説明した。

「小枝を小間使いにするためだってことがはじめっからわかれば、僕、決して、あのとき結婚するなんて云い出しゃしなかったんだ。のばして平気だったんだ――その点、僕、小枝にほんとにすまないことをしたと思っている」

ホテルの小部屋で、寝台に並んでかけて話している和一郎のわきで、彼がそういうのをきくと小枝はさっと顔をあからめて涙ぐんだ。そして、何か云おうとしたが、やめた。

結婚式についても、いずれ外国から帰ってのち改めて、ということで至極手軽にすまされたし、花嫁の結婚支度も、双方の親の話しあいで予算の三分の二はこんどの旅行の費用として、現金で泰造にわたされたということだった。

「――それで、それだけのお金は、あなたがたが持っているの?」

伸子は、自然そういうことまで訊かないわけにいかなくなった。

「それが、そうじゃないんだ。一緒くたになってしまっているんだ。僕たち二人なら、出るたんびにタクシーにのるわけじゃないし、一流のレストランへ行きたいわけじゃないし、倹約に、能率的に、若いものらしくつかえるんだ。