Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
外に奉公人は八十幾人、これは片っ端から調べるわけにも行かず、その中には、身許の怪しい者は一人もないという大番頭の証言を信ずるより外にはありません。
平次は、そのまま引揚げてとにかく与力笹野新三郎の耳へ、一件の始末を囁いておきました。
「なるほど、それは可怪しい、突っ込んで調べ上げたら、とんだ大物が掛って来るかも知れない。もう少し見張っているがいい」
笹野新三郎もこう言って油をかけてくれます。
一日、二日と経つうちに、「福屋」の一家は新しい不安に閉されるようになりました。今までの例によれば、この二十五日には四番目の娘お糸が行方不明になる番です。
お糸というのはこの間行方不明になった姉のお清とともに、日本橋の二人小町と言われた美人ですが、自分の身に降りかかる恐ろしい危難を予知したものか、近頃は一日増しに憂鬱になって行きます。それよりも心配したのは父の善兵衛。
「お糸、どこに居る、お糸」
と少しでも姿を見せないと、家中探し廻るというあわてよう、全く気の毒で正面には見ていられません。
「ここは人の出入りが激しくて、とても見張ってはいられませんから、二十四日の晩からお糸は向島の寮へやっておくつもりです。