Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
五
「手紙が来ましたよ、頼むから一と晩親分を見張って下さい――って」
「どれ、その手紙を見せな」
平次はお品の手から手紙を受取りましたが、見覚えのある手跡ではありません。
「親分、ここへ泊っても構わないでしょう?」
お品までがこんな事を言います。これはお町と違って、叱ることも追っ払うことも出来ないだけが、厄介というものでしょう。
「こいつは面白いや。女三人で親分を真ん中に、睨めっこのお通夜なんざ洒落たものだね」
お町はすっかり喜んでおります。
「親分、あの話は明日にしましょう」
と、お楽。これも辟易する柄ではありませんが、さすがにこうなっては、何を切り出すことも出来ません。
「驚いたな、どうも、皆んな帰ってくれ。御親切は有難いが、一と晩頑張っていられちゃ、俺がたまらない」
と、平次。
「色男には誰がなるってね、親分、こう新造に騒がれるのも満更悪い心持じゃないだろう」
お町は柱にもたれて太平楽を言っております。
五
銭形の平次もこの晩ほどひどい目に逢わされた事はありません。脂ぎった妖艶なお楽と、鉄火で阿婆擦れで男のように啖呵を切るお町と、出戻りとはいっても、美しくて賢いお品の間に挟まって、一と晩さいなまれたのです。