Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
四
「お鮨を喰べて小半刻も経ちましたかしら、しばらくはそれでも我慢している様子でしたが、とうていたまらなくなったとみえて、地べたを這い廻るようにして苦しみ出しました。見ちゃいられませんでしたよ」
「有難う、それだけわかりゃ、大助かりだ」
平次はホッとした心持になったのでしょう、思わず岡っ引の地を出して、こんな事を言ってしまいました。
四
「八、今日は大事な仕事だ。縮尻るような事があっちゃ、取り返しが付かない」
「親分脅かしっこなしに願いますよ、一体どんな野郎と噛み合やいいんで――?」
「喧嘩じゃないよ、あの娘の後を跟けて、どこへ納まるか見届けりゃアいいんだ」
「ヘエ――」
ガラッ八は眼を見張りました。よくもこう目が届いたものです、花川戸の方から入って来た娘、町一杯に見通す位置に身を潜めて、路地の口から、こっちを眺めているのを平次は指さしているのです。
事件の翌る日、変死した乞食の身許を洗いようがないと解ると、平次は最後の手段として、馬道に朝から張り通して今日も来るかも知れない娘を待ったのでした。
「――身に覚えがなきゃア来るに決っている。覚えがあっても、下手人は後の様子を見たがるから、きっと来る――」