Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

九

お楽だって、気の強いことをいっても、二人の娘に死なれちゃ、老先が心細かろう。――せいぜい孝行をしてやるがいい、なア、お吉」

平次は静かに言い終ります。

お吉は縄を解かれるのを待ち兼ねたように、父親の胸に飛付いて泣き出しました。

「それじゃ、下手人は誰なんだ」

源吉の不服そうな顔というものはありません。

「大方判っているつもりだ。今晩、――いや、明日の晩、お菊の法事をして貰って、その席で話そう」

平次は静かに立上がりました。

体術と据物斬に秀でたという、お菊殺しの下手人は誰? どう頸を捻ったところで、ガラッ八には解りそうもなかったのです。

九

翌る日の晩、お楽の茶店に集まったのは、近所の衆と、親類と、平次とガラッ八と、それに源吉を加えて、かなりの大一座になりました。

百万遍が済んで、皆んな帰ると、

「御免」

二人の武士が訪ねて来ました。言うまでもなく柴田文内と吉住求馬。主君植村土佐守が、お菊横死の趣を聞いて、二人に香華料を持たせたのです。

一と通り挨拶焼香が済んで、弥助、お楽、お吉、源吉、ガラッ八と二人の武家を、店の次の間――仏壇の前に並べると、平次は静かに口を切りました。