Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

四

雑俳でもやる人間は、そんな事はしません」

これで、瓢々斎佐兵衛が、自殺した後で変な手紙が御用聞のところへ届くようにしたのではないかという、尤もらしい疑いも成立しないことになりました。

四

翌る日、池渫いに行った平次とガラッ八は、あまりの事に仰天しました。瓢々斎の遺した寺島の寮は、店仕舞と煤掃きと壊し屋を一ぺんに嗾けたほどの荒らしようです。

門も、玄関も家の中も、――柱を抜き、床を剥がし、天井も壁も、物の蔭という蔭は、手のつけないところはありません。

「これはどうしたことだ」

平次はさすがに気色ばみました。

「主人の遺した借金が、少しばかりではございません。その始末をするにいたしましても、主人は何の遺書もなく、有ったはずの金も、どこに隠してあるか、一両と纏まったものも見付かりません。いたし方がないので、支配人の私が、先代と懇意な正吉さんと相談の上、奉公人の元助夫婦立会いの上、家中を捜してみました」

番頭の駒三郎は、悪びれた色もなく、こんな事を言っているのです。

「身内、親類の者に相談してはどうだ」

平次は唾でも吐きかけたい心持でした。余りにも見え透いた弁解です。