Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
六
利助兄哥がこの間嫌な事を言っておりましたから、私の鼻を明かすつもりでそれくらいの事はやり兼ねません」
「そうか」
と言ったが、笹野新三郎はどっちの肩を持つような事も言いません。
「こうなれば、私も死物狂いでやってみます。どうか、もう二三日お待ちなすって下さいまし」
「いつまでも待ってやるが、その代り、もう次の五の日が来るぞ。五人兄妹種無しにさらわせてしまった後では、仕事がやりにくくはないかな」
「ヘエ――」
平次は悄然として笹野新三郎の前を滑りました。
怨み多い晩春の夕べ、八丁堀から大川端へ出ると、何だかこう泣きたくなるような風物です。
せめてこれが、「子供を返すから金をくれ」とか何とか言って来ると、当りも付くわけですが、血も流さず金も欲しがらずでは、一体何を目当てに、こんな残酷なことをするのか、平次にはまるっきり見当も付きません。
六
「お、とっさん、久し振りだネ、あれからどこに居なすったんだ」
「親分さん、お早うございます。日本橋のお店で雑用を致しておりますが、今日は向島の寮が忙しいから、あちらへ行ってみてくれというお話で――」
「もう死ぬ気はないだろうね」