Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

七

店の奉公人と近所の人達に念入りに訊くと昨夜も吉三郎は一と足も外へ出なかったことは、同じ部屋で寝ている三人の奉公人たちが口を揃えて証明しております。

「親分、変じゃありませんか」

「変だが、仕方がない、――ところで八、俺はすっかり忘れていたが、お浜には母親があったはずだが、知っているか」

「ヘエ、十年前に亭主の多の市と別れて隣町で細々と仕立物をしながら暮していますよ」

「行ってみよう、八」

「無駄ですぜ、親分、十年も前に多の市と別れているし、お皆といって、貧乏はしているが、町内で評判の気のよい女ですよ」

「評判なんかどうでも、――お浜があんなに庇っているのは外にないはずだ」

「でも、お浜は、小判の竹筒が盗まれて、三日目には親分のところへ飛込んで来たじゃありませんか、自分のお袋の仕業と知ったら、あんな事をするはずはありません」

文句をいう八五郎を後ろに、平次は、お皆――多の市の元の女房の家へ駆けつけます。

七

「親分さん、お浜がそんなに泣いているなら、みんな申上げてしまいます。小判を隠した竹筒は、この私が盗ったに相違ございません」

四十女の貧し気なお皆は、平次に問い詰められるまでもなく、泣きながらこうスラスラと言ってのけるのでした。