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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

八

お浜に似て昔は美しかったでしょう、貧に窶れ果ててはおりますが、何の邪念があろうとも思われません。話の筋道も、まことによく通ります。

「すると、お角を殺したのは?」

ガラッ八はまた口を出しました。

「縁の下から竹筒を盗んだ曲者だ」

平次は静かに、組んだ腕をほどきます。ここまで来ると、平次の心に事件の全貌がはっきり投影した様子です。

八

「もう一人、置床の柱に小判が入っている事を知っている者があったはずだ。それを思い出しさえすれば、盗人はすぐ捕まる――が」

平次は取乱した多の市をシャンと坐らせて、その前にむずと膝を組みました。

「娘と隣のお角と、吉三郎と、外に竹筒の事を知ってる者はありませんよ、親分」

「いや、ある。きっとあるはずだ」

平次の手は、多の市の顫える手をギュッと押えております。

「祈祷を頼むとき、道尊坊さんには、置床の柱に見せた竹筒に九百九十両入ったのを盗まれた――と話しましたが、それは盗まれてから後の事で」

「なるほど、盗まれてから後の事か――、八、行こうか」

平次は立ち上がって八五郎に合図をすると、疾風のごとく道尊の庵室へ飛んで行きました。

「御免よ、道尊さんは居るだろうね」