Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
「お気の毒様、出かけましたよ」
弟子の少し足りない顔をした男が、ノソリと二人の前に突っ立ちます。
「どこへ行ったんだ」
「ここは狭くなったから新しく祈祷所を建てるんだとおっしゃって、二三日前材木や地所を買う約束をしたはずですよ。今日はその地所でも見に行きなすったでしょう」
「そうか、――ちょいと、中を見せて貰うぜ」
「ヘエ――」
「俺はお上の御用を承る者だ」
平次は返事を待たずに入り込むと、ガラッ八と手分けして、狭い祈祷所を隅から隅まで捜しました。
護摩壇も、天井裏も、床下も、押入も、一刻(二時間)ばかりで見尽しましたが、竹筒はおろか、小判の片らも見付かりません。
「買う約束をしたという地所はどこだ」
平次は呆気に取られている弟子を顧みます。
「松永町の裏で」
「よしよし、余計な事を言っちゃならねえよ」
その足で二人は松永町の裏へ――、なるほど手頃な地所はありますが、よく取片付けられて、物を隠す場所などがあろうとも思えません。
「八、こいつは面白くないな、地主へ行ってみよう。手金を小判で払っていりゃ占めたものだ」
平次の動きは疾風迅雷です。が、地主へ行っても予想は見事に外れました。