Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
二
そんな事を言って面白そうにガラッ八を顧みました銭形の平次も、なかなか人の悪いところがあります。
二
お静に案内されて通ったのは、十八九の武家風の娘。その頃の人ですから、すっかり訓練されて立居振舞に少しの破綻もありませんが、平次が声を聞いて判断したように、どんな目に逢って来たものかすっかり怯えて、挨拶を済ませると胸を抱いたまましばらくは口もきけないほど昂奮しております。
「お嬢様、どうなさいました、大層驚いていらっしゃるようですが――」
平次は敷物をすすめて、いたわるようにこう言いました。お静の若い美しい女房振りや、平次の穏やかな調子は、どんなに相手を慰めたことでしょう。娘は少し落着くと、ほぐれるように、その驚きを話します。
「父上――相沢半之丞と申しますが、大事な書面を紛失してお腹を召そうとなさいます。一応は止めましたが、書面が出てこない以上は、のめのめと生きてはおられぬと申します。平次様、お願いでございます、お助け下さいませ」
「相沢半之丞様とおっしゃると?」
「大場石見様の用人、牛込見附外に住んでおります」
「フーム」
大場石見というのは、八千石を食んで、旗本中でも家柄、その用人といえば、陪臣ながら相当の身分です。