Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme
六
「…………」
半之丞父娘も、そんな事を疑わないではありませんが、お組の愛に溺れた相沢半之丞、さすがにそうと断定も出来ず、それをまた歯痒いことに思って娘のお秀が、平次へ頼み込んだのでしょう。遠慮のないガラッ八にこう言われると、敷居際に聞いているお秀は、思わず唇を噛み、半之丞は今さらながら、取返しのつかない成行きに、娘の視線を避けて首うな垂れました。
六
「どうだい、八親分」
「お願いだから、その『親分』だけは止しておくんなさい。殺生だよ、全く『ガラッ八』と言われた方が、まだしも清々するくらいのもので――」
帰って来た八五郎を迎えて、平次はこんな調子で話しかけました。
「それじゃ、ガラッ八親分」
「なお悪いや、――もう碁の相手は御免だ」
「気の弱いことを言うなよ、ところで首尾はどうだい」
「上々さ、自慢じゃねえが、あっしが乗込むと、一ぺんにカラクリが解ってしまいましたよ、親分」
「大層鼻がいいね、曲者は見当だけでも付いたのかえ」
「見当は心細いな、動きのとれないところを押えて、白状させるばかりに運んで来ましたぜ」
「ヘエ――、少し可怪しいぜ、八」
「こういうわけでさ、相沢半之丞は三年前に配偶に死なれて、それから知行所から呼んだ下女のお組というのを妾にしていた。