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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

やがて畑宿を越して、双子山の麓を廻ったのは、真夜中過ぎ、函嶺の山道でも、この辺は一番淋しいところですが、あと一と丁場で関所と思うせいか、馬子も青侍も、大した警戒をする様子はありません。

しばらくすると、麓近い密林の中に、ボーッと焔があがります。

――やったな――

平次はさすがにギョッとしましたが、今さら引返すわけにも行きません。

甘酒茶屋までもう一と息という頃。

近々と梟が鳴きました。

「おや?」

馬を停めた井上玄蕃は、藪の中から出た、釘抜きのような手に足を掴まれて、あっと言う間もなく引落されました。

「それッ、曲者ッ」

「油断すなッ」

二人の青侍が一刀を抜く間もありません。どこから飛出したか、黒装束が七八人、三方から取囲んで、水も漏らさじと詰め寄るのです。

「一人も生かしちゃならねえ、口がうるさい」

頭立ったのが号令すると、七八本の刃が、折から昇った月の光を受けて、三方からサッと殺到するのでした。

「えッ、そんな勝手なことをさせてなるものか、平次が相手だ、来いッ」

不意に、御用金を積んだ馬の側に、スックと立上がったものがあります。

「何? 平次、いい相手だ」