Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

「こんな清々したことはないな、八」

もう夜半過ぎの街を、神田の自分の家へ、二人は軽い心持で急ぎました。

「井戸の中から小判が出たときは驚いたぜ」

とガラッ八。

「それより俺は、竹笛を吹いて子供の出て来た時の方が驚いたよ、――瓢々斎はあの笛を吹いて、人知れず孫に逢い、悪人に狙われている五千両の金を隠させて、死ぬ支度をしたんだね」

平次は何となくホロリとした心持です。

「でも、あれで佐太郎も助かったわけだね、親分。女房の養生も出来るだろうし、二千両ありゃ――」

「そんな事は言わない方がいい。みんな忘れてしまうことさ」

「ところで、たった一つ判らねえ事があるんだが、――お品さんが持って来た手紙は、ありゃ誰が書いたんでしょう」

「判ってるじゃないか、佐太郎さ。隣の家で親父が死んだと聞いて、何か、あんな手紙を書きたくなったのさ、おや、もう家だよ」

「姐御が待っているぜ」

そのとき女房のお静は、寝もやらず二人の跫音の近づくのを待っているのでした。