Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

「こんな足跡ではないだろう、お金」

しばらく経って、平次は小犬の足跡の方を指さします。

「違いますよ。あの日の朝のは、こっちの足跡の通りでした」

お金の指したのは、前から道へ真っ直ぐに印されている方の足跡です。

「その足跡は一つ一つ互い違いについているが、犬の足跡は、前肢の跡を後肢が必ず踏んでいるぜ」

平次の説明に、三輪の万七も始めて気がついた様子です。そう言われて見ると、先の足跡は、犬ではありません。

「何だ。あの足跡は?」

と万七。

「竹馬だよ」

「えッ」

あまりの答に、万七も開いた口が塞がりません。

「犬はあんな細い道を二度も真っ直ぐに歩くものか」

平次の言う下から、ガラッ八、どこから持出したか竹馬を一挺、いきなり飛乗るように雪の中へ歩き出します。

「竹馬に乗るのも十何年目だ。――下駄を履いた竹馬なんてのは、乗りにくいネ」

見ると、竹馬の下には、犬の足のように彫った木の栓まで付けてあるのです。

「すると?」

「下手人は外から竹馬で入って、何かの合図でお咲を呼出した。お咲は昔馴染でもあり、さんざん脅かされているので、それを知らん顔をしてはいられなかった。もっともその晩は主人が来ているので、怖々雨戸をあけたところを、男は下から匕首で突き上げ、お咲の死んだのを見すましてその匕首を、沓脱の裏に打ち込んで逃出したが、竹馬に血