Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
五
――平次の眼はジッとそれを見詰めました。
「しばらく、――そのお腰の物を拝見いたしたい」
娘は黙って両刀を差出しました。
平次は受取って、流儀も作法もなく、灯先に透かしましたが、血曇りも刃こぼれもありません。
四
「親分、あの娘を逃がしてやっていいんですか」
ガラッ八は裾を引きました。
「いいってことよ。あんな弱い辻斬があるものか」
「でも変ですぜ」
「若い娘を縛るのを大嫌いなお前が、あの娘に限って縛りたいと言うのかえ」
「そんなつもりじゃありませんがね」
平次とガラッ八は、縄付の音松を引立てて、昌平橋の方へ下りました。
とある街角を曲って、暗いところへ出ると、
「えッ」
不意に闇の中から平次に斬付けたものがあります。
「何をッ」
かわして、平次の十手は鳴りました。曲者の刃と、二つ三つ、闇の中に噛み合ったのです。
「親分」
ガラッ八が猛然として飛びつくのを、
「八、手を引けっ」
平次は助太刀を止めて、ツ、ツ、ツと寄ると、曲者の得物を叩き落して、ヒラリと飛び退きました。
曲者はあわてて刀を拾いましたが、平次の鮮やかな十手に驚いたものか、二度目の襲撃は断念して悠然と背を見せます。