Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
六
「なんだ八、騒々しいじゃないか」
「土竈の中を覗くとこれがありましたよ」
「匕首の鞘じゃないか」
大方は焼け尽した匕首の鞘を八五郎は鬼の首でも取ったように振り廻すのです。
「鞘があるくらいなら、その辺に中身だってあるだろう」
平次がお勝手へ飛んで行くと、ほんの煙草二三服の間に血染めの匕首を捜し出してしまいました。それは同じ土竈の土の割れ目に、奥深く押し込んであったのを、平次は少しばかりの土のこぼれているのからたぐり出したのです。
「さア、大変、いよいよ下手人は人間に決ったぞ」
少しばかりはしゃぐガラッ八。
「こいつは誰の品だか店中の者に訊いてくれ」
それは菊松が受持ちました。家中の者を虱潰しに訊いて廻って、とうとう娘のお雛の口からお仲の持物ではないかという暗示を引出したのです。
「あ、やはりあの女だ」
平次が何やら思い当った様子で振り仰ぐと、気の早いガラッ八は、お勝手へ飛んで行って、その辺でまごまごしている美しい下女の、お仲の腕を掴んで引っ立てて来ました。
「えッ太え女だ、来やがれ」
引据えられて、離屋の縁側に少し灯に疎く崩折れたお仲は、見る影もない身扮ながら、この家一パイを明るくするような、不思議な爽やかさと、魅力を発散しているのです。