Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
三
先の内儀は、お吉お雪の二人の娘を遺して早く亡くなり、後添いのお国は連れ子の福松と一緒に入って、十年前から世帯を切盛りしております。
手代の吉五郎は主人の遠縁にあたり、商売下手ですが、正直一途の朴訥な男。連れ子の福松はちょっと意気な男で、弁舌も才智も相当。どちらも二十四で、いずれお吉お雪姉妹に娶合せるのではないかと世間では言っております。お吉お雪は揃って美しく生い立ち、店で油臭く立働いている手代と一緒になる気があるかどうか、そこまではわかりません。
番頭の理八は六十近い年配で、ただもう商売大事に働くほか何の余念もありませんが、八五郎が調べたところでは、昔はかなりの道楽者で、配偶のお市というのは、素人ではなかったというところまで判っております。
以上は、神田の平次の家から東両国へ駆けつける途々、八五郎が息を切らしながら平次のために説明してくれた筋でした。
「可哀想なことをしましたよ。お吉は本所一番と言われた娘で、両国中の水茶屋にも、あれほど人目に立つのはなかったが――」
これが八五郎の結論です。
「お前が七日も八日も見張ったのは、そのためだったのか」
「冗談じゃありませんよ」