Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

六

「親分、越前屋のお吉殺しはどうなったでしょう?」

ガラッ八が思い出したように言うと、平次は、

「判らないよ。俺たちの思いも寄らない人間の仕業さ。だが油断をしちゃならねえ。いつどんなことで、下手人が尻尾を出すかもわからないから――」

そんな暢気なことを言うのでした。どんな巧妙な詭計も時の力の前には崩壊することを平次は知っていたのです。

果してその日か来ました。

「親分、大変。越前屋の――」

ガラッ八が、がなり込んで来たのは、もう桜も咲き揃った三月の中旬でした。

「何? 二番娘が殺されたんじゃあるまいな」

平次も愕然として起上がりました。もうガラッ八をからかっている気にもなれません。

「殺されたのは、あのお内儀さんですよ。親分」

「何? お内儀が?」

平次はもう飛び出しておりました。それほどこの事件が平次にとっても予想外だった様子です。

両国元町の越前屋まで来ると、二度目の災難に、店の中はかえってシーンと静まり返って、うっかり入るのさえ不気味に思われます。

「御免よ」

「あ、親分」

雑俳に凝っているという落着き払った主人も、今度はさすがに面喰らって、しどろもどろの挨拶です。