Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
四
四
神保町の質屋、――上総屋の番頭金五郎は、お由良が殺されて御用聞が来たと聴いて、ただもう顫え上がってしまいましたが、ゆうべ宵のうちにお由良が訪ねて来て、かねての打合せの合図で路地の外に誘い出され、ほんの二た口三口話をしたっきり、中へ入って多勢の手代達と一緒に寝てしまったことに何の疑いもありません。
「お由良は何の用事で来たんだ」
「それがその大変なことで――」
「大変なこと?」
「ヘエー、近いうちに伊勢屋へ嫁くことになったから、その心算でいてくれ。何の約束をしたわけでもないから、黙っていてもいいようなものだが、治三郎さんが気にするから、はっきり断っておく。あとでかれこれ言ってくれないように――という挨拶でございました」
三十男の金五郎は、自分にかかる疑いを極度に恐れて、ワクワクしながらこれだけのことを言いきりました。
「ひどくはっきりしているんだね――ところで、お由良をうんと怨んでいる者があるはずだが、心当りはないのか」
「怨んでいるとすれば、お関母子でございましょう。あの幾松という男は子供のとき飯事みたいな話でしょうが、夫婦約束までしたそうで、長いあいだお由良をつけ廻していましたよ。