Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

「ヘエ――、取上げられたと申しましょうか。――お金は五年前に、三十両ほど拝借しました。重なる不仕合せと、倅の松太郎が手弄みを覚えて、不義理の借金を拵えたためでございます」

「それを払えなかったんだね」

「利に利が積ってその翌る年には五十両になり、三年目には百両になっていました。これはたまらないと思って願いに出ますと、田地をみんなよこせという話でございます。――田地はほんの少しばかりですが、何代も前の先祖から伝わったもので、私の親も、その親も、その親の親も、丹精して肥やして来た土でございます。――私が眼をつぶると、田の畦一本一本、畑の土くれの一つ一つもはっきり浮かんで来ます。――私は毎年春先になって、物の芽が育つ頃になると、朝から晩まで畑に出ては、両手で黒い土を掴んで、揉みほぐしたり、叩いたり、撫でたり、嗅いだり、時々は嘗めてもみております。私一家の汗を何百年のあいだ吸い込んだ土を、どうして人様にやられるものでしょう。どうしてもいけないとおっしゃるのを無理にお願いして一年延して貰いましたが、それでどうなるものでもございません。十七になったばかりの娘のお美代が、土と別れる私の嘆きを見兼ねて吉原に身を沈めましたが、女衒の悪いのに引っ掛って、手取りたった二十八両、その時はもう元金が百三十両で、一年の利子にもならない