Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
始末でございました」
松蔵は膝に双手を置いたまま、ボロボロと涙をこぼすのです。日光と土とに荒らされた、渋紙色の頬を伝わって、その涙は胸から膝小僧まで落ちるのです。
「それからどうした」
八五郎も妙につまされて、鼻の中が塩っ辛くなりました。
「去年の秋になって、とうとう、私の田地をみんな差上げて、借金を棒引にして頂きました。土地はせいぜい百両そこそこのものだから、家も屋敷も何もかも付けても、ひどい損だと寅旦那はおっしゃいます」
「その不足分のせいでお前が一生奉公にここへ入ったという話だが――」
源吉は口を入れます。
「いえ、それどころじゃございません。私は親から譲られた土地に離れ兼ねて、私の方から進んで作男に入ったのでございます。給料も何にも頂けませんが、こうして食べさして下されば、私は子供の時から馴染んで来た土地でどうやらこうやら働き続けていられます。――さいしょ旦那様は私のお願いをお嫌がりになりましたが、近頃ではかえって喜んでいる様子でございました。私は一生ここの厄介になって、少しばかりの不自由さえ我慢すれば、蚯蚓のように自分の田地を掘っていられると思いましたが、旦那様が亡くなっては、それも怪しくなりました。