Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
何ほどの役にも立ちません。
その間に、ちょうど花火の人込みを見廻っていた三輪の万七と、お神楽の清吉が乗込んで来ました。
「油屋の娘が殺されたそうじゃないか、現場へ案内しろ」
少し権柄ずくで、五助を促し立てます。その後ろ姿を見送って、
「お万――猪之さんのことを、――言うんじゃないよ」
下女のお万に囁いたお秀の言葉が、フト、万七につづくお神楽の清吉の耳に入ってしまったのです。
「猪之さんというのは誰だ」
清吉の腕は、逃げ腰になるお万の襟髪に掛りました。
「何? お向うの炭屋の猪之松だ?――それがどうしたというんだ」
功名にあせりきっている清吉は、ツイお万の襟をこじ上げるのです。
「あッ、苦しいッ、言いますよ、親分――猪之さんは、嫁に欲しがっていたんですよ」
「それからどうした」
清吉は責め手を緩めようともしません。
一方、四畳半に飛び込んだ親分の万七は、物馴れた調子で、たった一と目で大体の様子を見てとると、あとは組織的に、一局部局部へ、抜かりのない検索眼を注ぐのでした。
「この匕首は誰のだ」
お勢の背、――左肩胛骨の下に突立った細身の匕首を、万七は指さすのです。