Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
それが、今朝、無惨な死骸になって、自分の部屋の中に発見されたのでした。強気に任せて、戸締りもろくにしなかったのと、この辺は江戸の町の中と違って、あまり物騒なこともなかったので、すっかり油断しているところを襲われたのでしょう。
おとといは三月の晦日で、夜中近くまで弟の金次郎を相手に帳面を調べ、それから姪のお豊の酌で珍しく一杯呑んで寝たのは子刻(十二時)過ぎ。昨日の朝、お豊が朝の仕度をして、雨戸を開けに行くと、寅五郎は自分の部屋の中で、紅に染んで死んでいたというのです。
多分ほろ酔機嫌でよく寝込んだところを、脇差で一と思いに刺されたのでしょう。傷は喉に一ヶ所だけ、主人の部屋が遠かったので、誰も気が付かなかった様子です。寅五郎の枕刀はありますが、これには手を付けず曲者の使った兇器は家の中にも外にも見当りません。
「ざっとこんなわけだ。命がけで寅五郎を怨んでいる者はうんとある。まず女房のお富は四十を越しているくせに、犬と猿で、朝から晩まで亭主といがみ合っている始末だ。寅五郎が吝なのと、お富が我儘なせいだろう。五年も前から寝部屋まで別にして、お富は姪のお豊と一緒に裏二階に寝ている」