Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

四

「で?」

「釣手は一パイになっているが、中たるみがしていけないから中釣りをしたい。もっとも長押へ釘を打てば何でもないが、それでは家がたまらないから、欄間から鴨居へ紐を一本通してくれとおっしゃって、私は萌黄の細い紐を見付けて通して上げました。――もっとも蚊帳は後でお茂与に釣らせるからいいとおっしゃって、私はそのまま下がりましたが」

お元の話は妙な方へ発展して行きます。

「その紐はこれかい」

平次は八五郎の拾った萌黄の紐を見せました。

「え、それですよ」

お元は大きく合点合点をしました。

もういちど吉兵衛に逢って、宗方家の身上を調べると、貸金はざっと三千両。地所家作が方々にあった上、店の有金は千五六百両。これはほんの概算ですが、まず浪人上がりの金貸しとしては、御納戸町の悪五郎と言われただけの事はあります。

四

「親分、やはり殺しでしょうね」

家の外を一と廻り、急所急所で足を留める平次へ、追いすがるようにガラッ八は言うのでした。

「解らないよ」

平次は何か外の事を考えている様子です。

「ヘエ――すると下手人は?」

「まるっきり解らないよ、お前はどう思う」

平次は八五郎に水を向けます。