Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
ガラッ八は日頃にもない尻込みをするのです。
「そんなことを言わずに、何とかしてやって下さいよ、八五郎さん。お染ちゃんが可哀想で、私は見ていられない――」
「弱ったなア」
「いつも八五郎さんが、そう言って引込み思案のうちの人を誘い出すじゃありませんか。――どんな証拠があるか知らないけれど、あんな気の良いお染ちゃんが、人なんか殺すもんですか。黙って見ていちゃ御用聞冥利が尽きますよ」
「驚いたなア、どうも」
八五郎は妙なところで敵を討たれて、頬を撫でたり、額を叩いたり、小鬢を掻いたりするばかりです。
でも、お静が帰るとすぐ、八五郎並の武者振りを整えて、フラリと両国へ出かけました。大きな弥蔵を二つ拵えて、肩で調子を取って玉水一座の裏からヌッと入ると、これが四ツ目の銅八の手柄をデングリ返させる気でやって来たとは、誰の目にも見えません。
「おや、八五郎兄哥」
そこに関を据えたのは、銅八の右の腕と言われた、小梅の定吉でした。三十そこそこ、小意気な男で、八五郎のノッソリとしたのとは、巧まざる面白い対照です。
「小艶が殺されたそうじゃないか。満更知らない仲じゃないから、悔みを言う心算で来たが、まだいるかい」