Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
「いくら四ツ目の親分だって、人を襤褸っ糞に言やがる。あんまり癪にさわるから、何とかしようと思ったが、小梅の定吉が目顔で留めるから、胸をさすって引揚げて来ましたよ」
「まア、気の毒な」
人の好いガラッ八がボロボロと泣くのを見ると、お静はどうしていいか解らなかったのです。
「この仕返しには小染が下手人でないと解けばいいんだが――」
「で、どうなったの八五郎さん」
「困ったことに、誰が見たって、小染の外に下手人はありませんよ。六間以上ある綱の上――大揺れに揺れる小艶のこめかみに、下から吹矢を射るような名人は、江戸中に二人とあるわけはない――」
ガラッ八は高々と腕を拱くのです。
それから三日、必死の探索も何の役にも立たず、小染は口書き拇印を取られて、いよいよ送られるばかりになりました。
平次はまだ帰って来ません。
「面白いことを聴き込みましたよ」
ガラッ八が踊るように飛び込んで来たのは四日目でした。
「どうしたの、八五郎さん」
「こんなことを聴いたんです。小染という女は吹矢の名人だが、矢を吹くとき一つ変な癖があった。それは、矢の羽根――美濃紙を巻いて、末広の袋なりに尖った方を、口で一寸喰い千切る癖があったでしょう」