Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
別に甘い細工をして外から下手人が入ったと思わせる心算じゃなかったのさ」
「なるほどね」
「翌る日になると、お秀へ疑いが行きそうになったから、びっくりして俺のところへ飛んで来た」
「やはり命が惜しかったが、お秀も助けたかったんですね」
「が、お秀がどうしても縛られることになったので、夢中になって白状してしまったのさ」
「で、下手人が寺本山平と判ったのは?」
「あの下手人は男で、それも力の強い者と判ると寺本山平の外にはない。あの浪人者が中庭の下駄の跡で恐ろしく智恵の走ることを言ったが、あれは疑いをお谷婆さんへ向ける心算だったのさ。あんなことを言うから、かえってこの野郎は臭いと思わせる」
「フーム」
「寺本山平は外へ出るような顔をして実は宵のうちから家の中に隠れていたんだろう。夜中にお皆の部屋へ行って殺したところへ、不意にお谷婆さんが入って来たのさ」
「ヘエー」
「たぶん驚いたことだろうが、横着者だからどこかへ姿を隠してお谷婆さんのすることを見ていると、婆さんはお皆の枕の下から匕首を引出し、面喰らって枕に突っ立てて飛出してしまった。枕に刃物で突いた跡があるから、あとで見るがいい。