Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
「この節の娘は物好きなんですね」
「ところが、下男幹助がそれに気がついた。幹助は熊の子のように不意気で醜男だから、口ではお艶を大嫌いで仕様が無いように言って居るが、実は恋患い組の一人で一番深く思い詰めて居た――三之助とお艶が綱を渡って逢引しているのを見て業を煮やし、綱の中途――丁度忍び返しのあたりに針を植えて置いたのだ――それとは知らずに綱を伝わって来た三之助は塀の真上で掌をやられ、あッと言う間もなく忍び返しの真上に落ちた」
「ひどい事をやったものですね」
「恋の怨みだよ、――其処へ、その晩も人目を忍んで、お艶の様子を見ようとして来た、伊保木金太郎が通りかかり、逢引の縮尻と見ると、憎さも憎しと、一刀を引抜いて忍び返しに引掛っている三之助を刺した――がさすがに武士の子で、長いので刺すのは刀の汚れとでも思った、短いのでやったらしい」
「あとで綱の始末は?」
「多分、幹助に始末をさせたことだろう、その時手伝って、馴れないお艶も、荒い綱で左手を擦り剥いた」
「翌る日の晩、伊保木金太郎を殺したのは?」
「お艶から金太郎へやる手紙をお六に頼まれたのは幹助だ。幹助は無筆と言って居るが実は仮名文字位は書ける――その手紙をすっかり書き直して、翌る日の晩金太郎をおびき寄せ、板塀の穴の犬潜りから半分入って、釘に引っ掛り、出ることも入ること