Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

二階のことは少しも知らなかったのです。併し、大使をなぜ捉えるのですか」

一刑事が不服顔に答えた。

「エ、エ、君は何を云っているのだ。二階だって? ここが二階だと云うのか」

今度は警部の方で、びっくりした。

「そうです。僕等は確かに大階段を上って来たのです。でも、変ですなあ、部屋はまるで同じなんだが……」

刑事達は、妙な顔をして、事の次第を説明した。

「そんな馬鹿なことがあるものか、君達がどうかしているのだ。じゃ、その下の部屋へ行って見よう」

波越氏はなかなか承服しない。

「待って下さい。これはひょっとすると、僕達は飛んでもない目に会わされたのかも知れませんよ」

明智が、廊下に面する窓の、血の色の薄絹をじっと見つめながら、口をはさんだ。

「何ですって?」

「ごらんなさい。あの薄絹の向の光が、何となく変です。若しや……」

明智はつかつかとそこへ歩いて行って、いきなり薄絹を引ちぎった。

すると、これはどうだ。窓の外は、さい前までの廊下がなくなって、薄汚い漆喰壁で塞がっているではないか。廊下の燈火だと思っていたのは、窓枠にとりつけた小さな裸電球であった。

総監も、警部も、エベール氏も、刑事達も、「アッ」