Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme
あっけに取られながらも、刑事達はドアの破壊を手伝った。心利いた一人が蝶交をはずすと、ドアは何なく開いた。
「アラッ、変だぜ。僕達は下にいるのか、二階にいるのか。確か今、階段を上った筈だが」
頓狂な声を立てたものがある。
それも決して無理ではない。開かれたドアの中は、黒天鵞絨の部屋であった。黒檀の大時計も同じ様に動いている。偽黄金仮面の死骸も倒れている。波越警部ばかりではない。総監もいる。明智小五郎もいる。そして、ルージェール大使の姿はなくて、その代りに見知らぬ外国人が一人怖い顔をして突立っている。
これはどうしたことだ。
夢だ。でなければ、気が違ったのだ。
一同青ざめて、顔を見合わすばかりである。
「オイ、君達何をボンヤリしているのだ。大使はどこへ逃げた。あれ程怒鳴っているのに、なぜ捉えなかったのだ」
波越警部が癇癪を起して、再び怒鳴った。
だが、刑事達は、一層驚きを増すばかりだ。なぜルージェール大使を捉えなければならぬのか、さっぱり合点が行かぬ。何者かのえたいの知れぬ妖術で、波越鬼警部まで、気が違ってしまったのではないかと、怪しむ外はない。
「捉えよとおっしゃっても、私共は下の部屋のドアの外に見張番をしていたのです。