Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
Lesen Sie あらくれ von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.451 Zeichen · 236 Bildschirme
「それ程にして戴かなくたって可いんですよ。あの人達は、親だか子だか、私なぞ何とも思っていませんよ。生家は生家で、縁も由縁もない家ですからね」お島はそう言いながら、従いて行った。
生家では母親がいるきりであった。母親はお島の前では、初めて来た婿にも、愛相らしい辞をかけることもできぬ程、お互に神経が硬張ったようであったが、鶴さんと二人きりになると、そんなでもなかった。お島は母親の口から、自分の悪口を言われるような気がして、ちょいちょい様子を見に来たが、鶴さんは植源にいた時とは全然様子がかわって、自分が先代に取立てられるまでになって来た気苦労や、病身な妻を控えて商売に励んで来た長いあいだの身の上談などを、例の急々した調子で話していた。
「ここんとこで、一つ気をそろえて、みっちり稼がんことにゃ、この恢復がつきません」
鶴さんは傍へ寄って来るお島に気もつかぬ様子であったが、お島には、それがすっかり母親の気に入って了ったらしく見えた。
「どうか店の方へも、時々お遊びにおいで下すって……」
鶴さんは語のはずみで、そう言っていたが、お島は、何を言っているかと云うような気がして、終に莫迦々々しかった。