Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
ときびしくおとがめになりました。
すると須佐之男命はむきになって、
「私はおかあさまのおそばへ行きたいから泣くのです」とおっしゃいました。
伊弉諾命はそれをお聞きになると、たいそうお腹立ちになって、
「そんなかってな子は、この国へおくわけにゆかない。どこへなりと出て行け」とおっしゃいました。
命は平気で、
「それでは、お姉上さまにおいとま乞いをしてこよう」とおっしゃりながら、そのまま大空の上の、高天原をめざして、どんどんのぼっていらっしゃいました。
すると、力の強い、大男の命ですから、力いっぱいずしんずしんと乱暴にお歩きになると、山も川もめりめりとゆるぎだし、世界じゅうがみしみしと震い動きました。
天照大神は、その響きにびっくりなすって、
「弟があんな勢いでのぼって来るのは、必ずただごとではない。きっと私の国を奪い取ろうと思って出て来たに相違ない」
こうおっしゃって、さっそく、お身じたくをなさいました。女神はまず急いで髪をといて、男まげにおゆいになり、両方のびんと両方の腕とに、八尺の曲玉というりっぱな玉の飾りをおつけになりました。そして、お背中には、五百本、千本というたいそうな矢をお負いになり、右手に弓を取ってお突きたてになりながら、勢いこんで足を踏みならして待ちかまえていらっしゃいました。