Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
ただこうして百姓たちのたべ物を運んでまいりますだけでございます」と、ほんとうのままを話しました。それでも王子は、
「いやいや、うそだ」と言って、なかなかゆるしてくれないので、農夫は腰につけている例の赤い玉を出して、それを王子にあげて、やっとのことで放してもらいました。
王子はその玉をおうちへ持って帰って、床の間に置いておきました。すると赤い玉が、ふいに一人の美しい娘になりました。王子はその娘を自分のお嫁にもらいました。
そのお嫁は、いつもいろいろの珍しいお料理をこしらえて、王子に食べさせていましたが、王子はだんだんにわがままを出して、しまいにはお嫁をひどくののしりとばすようになりました。
するとお嫁のほうではとうとうたまりかねて、
「私はもうこれぎり親たちの国へ帰ってしまいます。もともと私は、あなたのような方のお嫁になってばかにされるような女ではありません」と言いながら、そのうちを抜け出して、小船に乗って、はるばると摂津の難波の津まで逃げて来ました。この女の人は後に阿加流媛という神さまとしてその土地にまつられました。
王子の天日矛は、そのお嫁のあとを追っかけて、とうとう難波の海まで出て来ましたが、そこの海の神がさえぎって、どうしても入れてくれないものですから、しかたなしにひきかえして、但馬の方へまわって、そこ