Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
大雀命は、そのことを早くもお聞きつけになったので、すぐに使いを出して、若郎子にお知らせになりました。
若郎子はそれを聞くとびっくりなすって、大急ぎでいろいろの手はずをなさいました。
皇子はまず第一に、宇治川のほとりへ、こっそりと兵をしのばせておおきになりました。それから、宇治の山の上に絹の幕を張り、とばりを立てまわして、一人のご家来を、りっぱな皇子のようにしたてて、その姿が山の下からよく見えるように、とばりの一方をあけて、その中のいすにかけさせておおきになりました。そして、そこへいろいろの家来たちを、うやうやしく出たりはいったりおさせになりました。
ですから、遠くから見ると、だれの目にも、そこには若郎子ご自身がお出むきになっているように見えました。
皇子はそれといっしょに、大山守命が下の川をおわたりになるときに、うまくお乗せするように、船をわざとたった一そうおそなえつけになり、その船の中のすのこには、さなかつらというつる草をついてべとべとの汁にしたものをいちめんに塗りつけて、人が足を踏みこむとたちまち滑りころぶようなしかけをさせてお置きになりました。