Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
お二人は蚊屋野にお着きになりますと、ごめいめいに別々の仮屋をお立てになって、その中へおとまりになりました。
そのあくる朝、忍歯王は、まだ日も上らないうちにお目ざめになりました。それでまったくなんのお気もなく、すぐにおうまにめして、大長谷皇子のお仮屋へ出かけておいでになりました。こちらでは、皇子はまだよくおよっていらっしゃいました。王は、皇子のおつきの者に向かって、
「まだお目ざめでないようだね。もう夜も明けたのだから、早くお出かけになるように申しあげよ」とおっしゃって、そのままおうまをすすめて、りょう場へお出かけになりました。
皇子のおつきの者は、皇子に向かって、
「ただ今忍歯王がおいでになりまして、これこれとおっしゃいました。なんだかおっしゃることが変ではございませんか。けっしてごゆだんをなさいますな。お身固めも十分になすってお出かけなさいますように」と悪く疑ってこう申しあげました。それで皇子も、わざわざお召物の下へよろいをお着こみになりました。そして弓矢を取っておうまを召すなり、大急ぎで王のあとを追ってお出かけになりました。
皇子はまもなく王に追いついて、お二人でうまを並べてお進みになりました。