Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こじきものがたり

古事記物語

鈴木 三重吉

Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme

Aozora Bunko

「おい、おれの頭のしらみを取れ」と、いきなりおっしゃいました。

大国主神はかしこまって、その長い長いお髪の毛をかき分けてご覧になりますと、その中には、しらみでなくて、たくさんなむかでが、うようよたかっておりました。

すると、須勢理媛がそばへ来て、こっそりとむくの実と赤土とをわたしてお行きになりました。

大国主神は、そのむくの実を一粒ずつかみくだき、赤土を少しずつかみとかしては、いっしょにぷいぷいお吐き出しになりました。大神はそれをご覧になると、

「ほほう、むかでをいちいちかみつぶしているな。これは感心なやつだ」とお思いになりながら、安心して、すやすやと寝いっておしまいになりました。

大国主神は、この上ここにぐずぐずしていると、まだまだどんなめに会うかわからないとお思いになって、命がちょうどぐうぐうおやすみになっているのをさいわいに、その長いお髪をいく束にも分けて、それを四方のたる木というたる木へ一束ずつ縛りつけておいたうえ、五百人もかからねば動かせないような、大きな大きな大岩を、そっと戸口に立てかけて、中から出られないようにしておいて、大神の太刀と弓矢と、玉の飾りのついた貴い琴とをひっ抱えるなり、急いで須勢理媛を背なかにおぶって、そっと御殿をお逃げ出しになりました。