Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
と、こんなことを申し送りました。
そのうちに咲耶媛は、まもなくお子さまが生まれそうになりました。
それで命にそのことをお話しになりますと、命はあんまり早く生まれるので変だとおぼしめして、
「それはわしたち二人の子であろうか」とお聞きになりました。咲耶媛は、そうおっしゃられて、
「どうしてこれが二人よりほかの者の子でございましょう。もし私たち二人の子でございませんでしたら、けっして無事にお産はできますまい。ほんとうに二人の子である印には、どんなことをして生みましても、必ず無事に生まれるに相違ございません」
こう言ってわざと出入口のないお家をこしらえて、その中におはいりになり、すきまというすきまをぴっしり土で塗りつぶしておしまいになりました。そしていざお産をなさるというときに、そのお家へ火をつけてお燃やしになりました。
しかしそんな乱暴な生み方をなすっても、お子さまは、ちゃんとご無事に三人もお生まれになりました。媛は、はじめ、うちじゅうに火が燃え広がって、どんどん炎をあげているときにお生まれになった方を火照命というお名まえになさいました。それから、つぎつぎに、火須勢理命、火遠理命というお二方がお生まれになりました。