Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こじきものがたり

古事記物語

鈴木 三重吉

Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme

Aozora Bunko

それですから、どうぞ私がお産をいたしますところも、けっしてご覧にならないでくださいましな」と、かたくお願いしておきました。命は媛がわざわざそんなことをおっしゃるので、かえって変だとおぼしめして、あとでそっと行ってのぞいてご覧になりました。

そうすると、たった今まで美しい女であった豊玉媛が、いつのまにか八ひろもあるような恐ろしい大わにになって、うんうんうなりながらはいまわっていました。命はびっくりして、どんどん逃げ出しておしまいになりました。

豊玉媛はそれを感づいて、恥ずかしくて恥ずかしくてたまらないものですから、お子さまをお生み申すと、命に向かって、

「私はこれから、しじゅう海を往来して、お目にかかりにまいりますつもりでおりましたが、あんな、私の姿をご覧になりましたので、ほんとうにお恥ずかしくて、もうこれきりおうかがいもできません」こう言って、そのお子さまをあとにお残し申したまま、海の中の通り道をすっかりふさいでしまって、どんどん海の底へ帰っておしまいになりました。そしてそれなりとうとう一生、二度と出ていらっしゃいませんでした。

お二人の中のお子さまは、うの羽根の屋根がふきおえないうちにお生まれになったので、それから取って、鵜茅草葺不合命とお呼びになりました。