Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
天皇はそれがほかの女であるということを、ちゃんとお見抜きになりました。しかしうわべでは、あくまでだまされていらっしゃるようにお見せかけになって、二人をそのまま御殿にお置きになりました。その代わりお手近のご用は、わざとほかの者にお言いつけになって、それとなく二人をおこらしめになりました。
大碓命はそんな悪いことをなすってからは、天皇の御前へお出ましになるのをうしろぐらくおぼしめして、さっぱりお顔をお見せになりませんでした。
天皇はある日、弟さまの皇子の小碓命に向かって、
「そちが兄は、どういうわけで、このせつ朝夕の食事のときにも出て来ないのであろう。おまえ行って、よく申し聞かせよ」とおっしゃいました。
しかし、それから五日もたっても、大碓命は、やっぱりそのままお顔出しをなさらないものですから、天皇は小碓命を召して、
「兄はどうして、いつまでも食事に出て来ないのか。おまえはまだ言わないのではないか」とお聞きになりました。
「いいえ、申し聞かせました」と命はお答えになりました。
「では、どういうふうに話したのか」
「ただ朝早く、おあにいさまがかわやにはいりますところを待ち受けて、つかみくじき、手足をむしりとって、死体をこもにくるんでうッちゃりました」