Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
「どういうわけか存じませんが、あなた様が、今時分、あの里までお出かけにならなければならないのは、定めて大事の御用と存じます、お金のお入用も一層大事のことと思いますから、吉原というようなことや、あなた様のことなんぞは少しも知らないようにして、御老女様から融通を願って参ります、他からお借り申すのと違って、御老女様からお借り申す分には、恥にも外聞にもなりは致しませぬ」
「それが困るのじゃ、吉原へ用向きというのはほかではない、そなたの以前仕えていた神尾主膳殿が、あすこにいるということを、たったいま知らせてくれた人がある」
「まあ、神尾の殿様が?」
「知らせて来てくれたものの話には、神尾殿は茶屋から上って大籬とやらに遊んでいるそうな。そこへ近づくには、自分も、やはり茶屋から案内を受けてその大籬とやらへ、上ってみねばならぬということじゃ。その時の用意は……二三十両の金を用意して行かぬと恥を掻くこともあるとやら。恥を掻くのは厭わぬとして、万一、それがために時機を失するようなことになっては残念」
「そうでございましたか。そうでございましょうとも。そういう場合ならば、充分の御用意をなすっていらっしゃらなければ、殿方のお面にかかるようなこともございましょう、よろしうございます、わたしから御老女様にお願い申しますから」