Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

「嘘、嘘、お前さんと、あの御別家の奥さんやお角さんと、腹を合せてわたしを欺して、あの人を隠したんでしょう」

「おやおや、腹を合せて……私があの人をお隠し申すにもお隠し申さないにも、てんでそのお方にお目にかかったことはないのでございますもの……」

「いいえ、お前さんたちの企みは、ちゃんとわたしが心得ています」

「わっしどもの企み? いったい私は、こうして今晩はじめてお屋敷へ上ったものでございますよ、それはあちらにいる時分には、殿様にずいぶん御恩を受けましたけれど、江戸へ参りましては、昨晩はからずも吉原で殿様にお目にかかったばかり、なにも人様に怨まれるような企みを致しました覚えはございませんが」

「そんならなぜ、あの人を残して、こちらの主人だけを連れて帰りました」

「なぜ連れて帰ったと、それをわっしにおっしゃっても御無理でございます。いったい、あなた様はどなたでございます」

金助は、ようやく少しは落着いて、蒲団を押し退けて、全く見当違いの恨みを自分に述べているその女の人の何者なるやを見ようとしました。

「や、大変、ほんもの……」

金助は必死になって蒲団にしがみついて、またそれを頭から被って絶叫しました。