Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
のを覚悟の上で茲へ来たのか、夫とも長三に逢いは仕まいと油断しての事だろうか、或いは又逢って見破られるなら夫までと絶望の余り度胸を据えての事だろうか、余は心配に堪えられぬ、若し秀子が実は古山お酉で、茲で高輪田に見破られる様なら、全く姿を変じて人を欺くと云う者で、女詐偽師も同様だから少しも憐れむには及ばぬとは云う様な者の、夫でも何だか気懸りに堪えられぬ、若しも高輪田長三の口から無礼な言葉でも出ようなら一語をも終らぬ中に彼を叩き殺して呉れようか知らんと、余は此の様にまで思って一歩も去らずに秀子の傍に附いて居る。
叔父が先ず秀子に向って「実は是なるお浦が是非とも和女に逢い、前の無礼を親しく詫びたいと云い、私に和女の居る所を捜して呉れと頼むから、イヤ断っても、日頃の気短い気性で仲々聴かぬから、此の通り連れ立って和女の居所を探して居たのだ」叔父が斯う云って居る中に秀子の目は夫とも知らずに一寸高輪田の眼に注いだ様だ、爾して何だか悸と驚いたかの様にも思われたけれど、是は多分余の心の迷いから此の様な気がしたので有ろう、爾かと思って見直して見るに秀子の顔は相変らず静かで、恐れも喜びも何も浮べては居ぬ、唯品格の有る