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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

箱が有りますから箱の中へ其の衣嚢を入れ、封をして、私の言う宛名を認め、そうして何うか小包郵便に出して下さる様に願います」益々厄介な事を云うが、詮方なく其の通りにして、余「宛名は」夫人「ハイ申しますよ」とて余に書かしめたは「ハント郡、ペイトン市の在にて養蟲園主人穴川甚蔵殿」と云う宛名だ、余は他日何かの参考にも成ろうかと思い其の名を我記憶に留めたが、養蟲園と云えば虫を飼って繁殖させる所であろうが、余り類のない園名である、夫人「何うぞ密と差し出して、誰にも云わぬ様に願います」余は此の夫人の秘密に与るのは厭で厭でならぬけれど、詮方なく其の言葉に従い、自分で郵便にまで托して遣ったが、衣嚢の中の品物は何であろう、怪しむまいと思っても何うも怪しい。

郵便に差し出して家に帰ると又も廊下で彼の医者に逢った、余は一礼して「先生、何うも狐猿の毒は恐ろしい者ですネエ」医者は合点の行かぬ顔で「エ、狐猿とは」余「貴方に掛かって居ます虎井夫人の怪我の事です」医者「アア、あれですか、あれは何でも古釘で引っ掻いた者です、錆びた鉄物の傷は何うかすると甚く