Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
筈はない、鯰でも捕える位が関の山だからと此の様には思うけれど何となく終りまで見て居たい。之が人情と云う者だろう。
見て居るうちに余の頭の上で、大きな鳥が羽叩きでもするかと思われる様な物音がした、之は兼ねて秘密の組織と云う此の塔の時計が時を報ずる間際なので、先ず此の様な音を発するのだ、傍で聞くと物凄い程に聞こえる、余は今まで秀子の忠告は受けたけれど深く此の時計の組織などを研究した事はないが、時を打つ時には何か異様な事が有るか知らんと思って、立って検めて見たが、時計の大きさは直径一丈ほども有る、下から見るよりは三倍も大きいのだ、而して其の時刻盤の裏の片隅に直径三尺ほどの丸い鉄板を張ってある、何故か此の鉄板は緑色に塗って有る、何の為の板であろう、時計の機械に甚く関係のある様にも思われぬが、或いは取り脱す事でも出来るか知らんと、力を籠めて動かして見ると仲々動く所ではない、叩いて見ると厚さも可なり厚いと見え、宛も鉄の戸扉を叩く様な音だ。
何しろ余り類のない組織だから余は一時、堀の事を打ち忘れる程になって其の鉄板を検めたが、板の真中に、辛と人の手が這入る