Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
余は此の様に思って、只管検屍を恐れたが、恐れても其の甲斐はない、定めの時刻に少しも違わずに検屍は始まった、場所は彼の玉突き場の隣に在る広間である、お浦の死骸も其所に在るのだ。
証人として第一に呼び出されたのが余の叔父だ、叔父は堀の底を探っては何うだと言い出した発頭人である為、何故に堀の底へ目を附けたかとの廉を問われるのだ、次が高輪田、次が根西夫人、次が秀子、最後が余と云う順序である、余は是等の人々が検査官の問いに対し、何の様に答えたか勿論知る事は出来ぬけれど、後で聞いた所に由れば、叔父は「此の死骸を誰と見るや」との問いに「先の養女お浦と認める」と答え高輪田は「首のない屍骸ゆえ誰とも認める事は出来ません」と少し理窟っぽく答え、「然らば此の死骸に附いて居る衣服其の他の品物に見覚えはないか」と問われ、「品物は悉く見覚えが有ります」とてお浦が失踪の当日身に着けて居た品だと答えたので、極めて明瞭な答えだと褒められた相だ、根西夫人も、秀子も、余の叔父と同様に、死骸は勿論お浦の死骸だと云い、品物にも覚えがあるとて有りの儘を答えたが、検査官は殊に秀子には目を附けて、猶彼の異様な手袋の事を問うた、秀子は少しも隠さずに、其の手袋は自分の物で、お浦が失踪の当日自分の手から取った